糖質制限中に取り入れてほしいチーズの糖質を徹底解説!

改訂日:21/4/21

みんなが大好きなチーズ。料理の上にかけて焼いたり、お酒のお供にそのまま食べてもおいしいですね。ですが、チーズというとダイエット中は食べない方がよさそうなイメージがありませんか?特に糖質制限中は糖質量も気になるところ。『チーズが大好きだから糖質制限中も食べたい!』という方のために、糖質量と少しでも糖質を減らすための秘密のコツをお伝えしていきます!

1.チーズの糖質

チーズにはいくつか種類があり、モッツァレラチーズなどメジャーなものから、カテージチーズ、エメンタールチーズ、エダムチーズなどあまり聞きなれないものもあります。そこで、まずは糖質量を種類ごとに一覧にまとめてみました。表は20g当たりの糖質量で示しています。 ※20gは6ピースのチーズで、おおよそ1ピース(18g)程度の量になります。

食品20g中の炭水化物量

食品成分データベース /文部科学省

炭水化物は糖質+食物繊維でできていますが、チーズには食物繊維がほとんど含まれていません。ですので、ほぼ炭水化物量=糖質量と考えてOKです。

最も糖質が高いリコッタチーズでも1.3gなので、チーズは『糖質が低い食品』の分類に入ります。さらにGI値と呼ばれる血糖値を上げるスピードを表した値も『35』と低めなので、糖質制限をされている方にとっては進んで取り入れたい食品のひとつ、になります。

2.商品から見るチーズの糖質量

チーズの種類毎の糖質をご紹介しましたが、実際は商品で食べる機会が多いですね。そこで一般でよく見られるチーズを、もう少し細かく商品毎にご紹介します。ここではamazon商品上位のチーズ商品を種類毎に取り上げていきます。

2-1.ロリーナ パルメザンチーズ 総糖質量:4.54g

こちらは通販サイトのチーズ商品で最も売れている商品なので、見たことがある方や使ったことがある方もいるかもしれません。227gの容量ですので、1回で使うことはないかと思いますが、もし全部をかけても4.54gの糖質しかありません。

2-2.QBB モッツァレラベビーチーズ 1個15g当たり:0.2g~1.2g

糖質制限中の方もおやつとして食べる事が多いベビーチーズ。糖質には少し幅があります。これは全く同じ商品の場合であっても、製造工場の違いにより微妙に栄養成分などが異なる事にあるようです。4つ全部食べた時の最大値は4.8gとなるので、1回に1~2個程度にしておいた方が良さそうです。

2-3.明治 十勝スライスチーズ 7枚入 1枚(18g)当たり:0.2g

パッケージのようにパンにのせて焼くととってもおいしいですね!プロセスチーズである十勝スライスチーズは1枚0.2gと低糖質。総糖質量も1.4gで糖質制限中はぴったり。おやつにも良いですが、パンなどにつける際はパンの糖質に注意しましょう。

2-4.雪印メグミルク 6Pチーズ 1個(18g)当たり:0.2g

1個の糖質は0.2gなので糖質制限中はおやつにも料理にも問題ありません。種類はプロセスチーズになっています。余談ですが、この銀のパッケージを空ける時、ちょっとした気持ちよさを感じるのに共感してもらえる方も多いのではないでしょうか?

2-5.雪印メグミルク さけるチーズ 1本(25g)当たり:0.2~0.7g

一度食べたらまるまる食べてしまうまで止まらない、さけるチーズ。1本食べても糖質量は最大0.7gとほとんど糖質はありません。こちらもプロセスチーズに分けられます。

3.摂取目安は1日20~50gがベスト

厚生労働省の食事バランスガイド(http://www.maff.go.jp/j/balance_guide/ )においては、毎日チーズ一切れ(約20g)を摂取目安としています。ですが、食事バランスガイドは通常時での話で、炭水化物を制限し他の栄養で補う糖質制限時には当てはまりにくいと思われます。そこで、チーズに含まれる成分の目安量から、チーズの適量を探っていきたいと思います。

チーズの種類が変わっても大きく栄養は変わりませんので、今回市販されていて、目にする機会も多いプロセスチーズを例にとっていきたいと思います。プロセスチーズは上記の『さけるチーズ』や『6Pチーズ』などが当てはまります。まずはその栄養成分です。


※目安量は18歳~70歳以上の男女
参考:日本人の食事摂取基準(2015 年版)/厚生労働省
参考:プロセスチーズ/Wikipedia
参考: 1日のコレステロール摂取の目安は?/healthクリック

プロセスチーズに含まれる栄養において、含有量の多いものは赤字のエネルギー、たんぱく質、脂質、ナトリウム、カルシウム、ビタミンB12です。特にナトリウムは、推奨量600mgに対し、1100mgの含有なので、倍近く摂取することになるので注意が必要です。その他含有量の多いたんぱく質やカルシウム、ビタミンB12については他の食事から得られにくくので、それほど問題にはなりません。

そこで、ナトリウムを考慮した栄養量の面で言えば、「20g」から上記の100gの表の半分量である「50g」程度がベストだと考えます。さけるチーズなら1本まで、6ピースのチーズなら2ピース半程度までになります。

チーズの脂質は『太りにくい脂質』

チーズには脂肪がたくさん含まれているので、太る原因になるのでは?と思うかもしれません。ですが、チーズの脂質は太りにくいといった特長を持つ脂質なのです。

脂肪とは本来、「飽和脂肪酸」と「一価不飽和脂肪酸」さらに「多価不飽和脂肪酸」などの様々な脂肪酸によって構成される栄養素です。これらの割合は食品ごとによって異なり、含まれる脂肪酸も異なります。

例えばオリーブオイルなら一価不飽和脂肪酸の一つ「リノール酸」が多く含まれるとか、多価不飽和脂肪酸に分類されるEPAやDHAはサンマやサバと言ったお魚にしか含まれないといった感じですね。それぞれの食品の脂肪には、それぞれの食品ごとの特長が生まれるということです。

ではチーズの脂質(乳脂肪)の特長とは何なのかというと、太りにくい脂肪酸が含まれているという点が挙げられます。乳脂肪の中には、「酪酸」をはじめとした短鎖脂肪酸や中鎖脂肪酸と言った脂肪酸が含まれており、これらは体内でエネルギーにされやすくなお且つ体内に蓄積されにくいという特徴を持っているのです。つまり体に残らないから体脂肪にはなりにくく、太りにくい脂質と言えるわけです。

4.チーズの効果を高める食べ方は?

チーズのダイエット効果を高める食べ方として、チーズを野菜サラダにまぶして食べる方法をおすすめします。それも、カロリーの比較的少ないモッツァレラチーズやプロセスチーズ、パルメザンチーズを少量、細かくカットして生野菜にかけるやり方を試してみてください。

野菜に含まれる「食物繊維」によって、便秘の解消や、チーズにあまり含まれていないビタミンCを補ってくれます。野菜で満腹感を得ることができるので、高カロリーなチーズを食べすぎることもなく、チーズの栄養価も取ることができます。

5.チーズを食べる時の3つの注意点

5-1.塩分の取りすぎ

低糖質だからといって食べ過ぎたり偏りが出れば、栄養のバランスが崩れ、体によくない影響が出てしまいます。チーズには多くのナトリウムが含まれているとお伝えしましたが、ナトリウムは食塩に含まれる成分の一部であるため、チーズを食べすぎると、塩分過剰になってしまいます。

チーズ100g(6ピースチーズ6個分)に含まれる食塩相当量は3g近くあります。これは食塩の1日摂取目安である6g~8gと、半分近くの塩分を摂ってしまう計算なので、注意しましょう。

5-2.体のにおい

チーズの食べすぎは体のにおいを強くする場合があります。その理由のひとつはチーズの脂質が腸内の柔毛の突起間に目詰まりして腐敗することにあります。この腐敗臭が全身をめぐり体臭や口臭としてあわれる場合があります。

また、チーズの食べ過ぎは、動物性脂肪をたくさん摂取することになるので、飽和脂肪酸の影響で「皮脂」の元となる中性脂肪が増加します。これにより皮脂分泌が活発に起きることで、頭皮の臭いや加齢臭などの皮脂の酸化が原因となり、においがおきやすくなります。

5-3.お腹を下すことも

チーズなどの乳製品には、「乳糖(ラクトース)」という成分が含まれています。この乳糖を分解するには、「乳糖分解酵素(ラクターゼ)」が必要ですが、チーズの食べ過ぎでラクターゼの働きが間に合わなくなると、下痢や消化不良、腹部の不快感、ガスの蓄積などの症状が現れてきます

6.まとめ

チーズは糖質制限をする上で強力なサポートをしてくれます。炭水化物を食べられないので、食事は味気ないものになりがちですが、その中にチーズを取り入れればダイエットがとっても楽しくなります。ぜひ上手にチーズを取り入れて糖質制限を成功してくださいね!