足のむくみの原因は?むくみの解消から予防方法まで紹介!

仕事で立ちっぱなしや座りっぱなしで同じ姿勢で長い時間過ごすと、足がむくんでしまい靴が入らなくなったり、靴下の跡がなかなか消えなかったりなどの症状で悩んでいる人も少なくないのではないでしょうか。

女性は、実に87%の人が足のむくみを感じている人がいるほど、当たり前の症状です。しかし、立ちっぱなしや座りっぱなし、お酒を飲んだ後など何となくむくみの原因になることは分かっていても、何故むくみが起こるかを正確に知っている人はあまりいないのではないでしょうか。

今回はそんな足のむくみの原因についてご紹介していきます。

1.むくみ(浮腫み)とは

そもそもむくみ(浮腫み)とはいったいなにかというと、皮膚や皮膚の下に水分がたまった状態のことがむくみになります。原因は様々ですが、皮膚に水がたまるのは、血液中の水分が血管の外にしみ出すことでおこります。

血液中の水分が漏れ出て細胞と細胞の間にたまり、これが異常に増えた状態のことがむくみと呼ばれる状態です。

2.むくみの原因

 

ではむくみはなぜ起こるのでしょうか?

立ちっぱなしや座りっぱなし、お酒を飲んだ次の日等が主要な原因とされています。 確かにこれらもむくみの原因になります。

しかし、むくみの原因はこれだけでもなく、中には深刻なものもあるのです。どのような原因でむくみが出るのでしょうか。

2-1.塩分の摂り過ぎ

まず塩分の摂り過ぎでもむくむことがあります。塩分は摂り過ぎると、体内の塩分濃度を下げようと体内の水分量が増えます。

また、夏には熱中症対策で水分と塩分を摂りますが、水分摂取分と塩分の摂り過ぎによる体液量増加がプラスされ「むくみ」が出やすくなってしまいます。

水分を多くとりがちな時期に「むくみ」が出やすいのは、これが原因となります。

2-2.アルコールの飲みすぎ

アルコールを飲み過ぎるとむくみの原因となります。アルコール類を飲み過ぎると血液中のアルコール濃度が高くなって血管が拡張してしまいます。

その結果血管から水分が漏れやすくなることで、むくみが生じやすくなります。

また、アルコールが原因でのむくみは顔などに出やすいのかというと、横になって寝ている間に顔の方に水分がたまるため、朝起きたときに顔やまぶたが腫れやすくなります。

2-3.睡眠不足

人間は十分な睡眠を取ることによって疲労を回復させ、脳を休ませています。

しかし睡眠不足の状態が続くと交感神経が優位に働いてしまい血管が収縮するため血行不良が起こります。

血行不良が起こった結果、水分が排出されないことで、水分が体にたまり、むくみの原因となります。

2-4.運動不足

体に必要な酸素や栄養は、血液によって体の隅々にまで届けられます。そして届け終わった後は、細胞から作られた二酸化炭素や老廃物を受け取って、心臓に戻ってきます。

この時、筋肉が動くことで血流を促し心臓に血液が戻されますが、動かないと血流が悪くなり血行不良の状態となりむくみになります。

デスクワークの多い人が、夕方になると脚がパンパンになるのは、下肢の筋肉を動かさなかったために、足の血流が低下してしまうからです。

足は心臓からもっとも遠くにあるため、ふくらはぎの筋肉がポンプの役割を果たして、血液とともに水分を心臓に送ったり、全身に巡らせています。

ふくらはぎの筋肉を使わずに『ずっと動かずにいる』と、重力の影響で水分が下半身にたまってしまい、足がむくんでしまいます。

2-5.ストレス

ストレスを感じると、血管とリンパ管の間の水分の出し入れの働きを低下させるコルチゾールが分泌されます。

 その結果、血管とリンパ管の相互を行き来する間質液がもれ出しやすくなったり、水分を回収しづらくなってしまいむくみの原因となってしまいます。

2-6. エコノミークラス症候群

食事や水分を十分に取らない状態で、車などの狭い座席に長時間座っていて足を動かさないと、血行不良が起こり血液が固まりやすくなります。

その結果むくみが生じてしまいます。エコノミークラス症候群の場合は、片足だけむくむということが起こりやすくなっています。

3.足のむくみの解消方法

むくみの解消方法についてご紹介していきます。

3-1.体を動かす

むくみは血液やリンパ液など、体液が停滞することで起こります。その停滞をいち早く解消できるのがストレッチ。

特に、むくみやすい足は、膝の曲げ伸ばし、足首をまわすなどして凝り固まった筋肉や関節をストレッチするのがおすすめです。

また、つま先立ちになってかかとを上げ下げするエクササイズは、ふくらはぎの筋肉のポンプ作用でむくみを解消します。

3-2.マッサージを行う

むくんだ部分は、手でマッサージをして血液やリンパの流れをよくしましょう。ポイントは、心臓から遠い部分から近い部分に向けて流すこと。

例えば、足のむくみを取る場合は、足先から足の付け根に向かって行います。足首やひざの裏、足の付け根など、関節まわりもむくみやすいので、しっかりマッサージしましょう。

3-3.むくんだ部分を上げる

特に足に効果的な方法です。重力の影響でどうしても足はむくみやすくなりがちになります。足がむくんだら、足を水平にしましょう。そのほか、床に寝て足を壁やベッドなどに立てかける方法もあります。

足を心臓より上の位置にあげることで、重力を逆手にとってむくみを解消します。

3-4.湯船につかる

お湯をためてゆっくり湯船に浸かれば、むくみを解消することができます。しっかり体を温めることで、血流促進を行い。また、お湯の水圧で適度に体に圧がかかることで、滞った水分を流してくれます。

湯船に浸かるのがベストですが、湯船にお湯をためる時間のない人は、シャワーの時に足元だけお湯をためて足湯にするなどでも、効果はあります。

3-5.カリウムの多い食材を摂る

むくんでいるなと感じたら、積極的にカリウムが含まれる食品を摂りましょう。カリウムには、ナトリウム(塩分)を尿として体外に排出する働きがあり、代表的な食材は、バナナやリンゴ、メロンなどがあります。

野菜や果物に多く含まれるので、積極的に摂るようにしましょう。

4.足のむくみの予防方法

生活習慣や普段の行動に気を付ければむくみの予防にもなるため、むくみに悩んでいる人は試してみてはいかがでしょうか。

4-1.体を動かす

普段から体の血行を良くしておくことがむくみ対策には有効です。定期的に運動を取り入れるほか、普段から階段を使う、できるだけ早足で歩くなど、特に足を動かすことを意識してみましょう。

4-2.塩分を摂りすぎない

体は常に体内の塩分濃度を一定にする働きがあります。そのため、塩分の多い食事を摂ると、体は水分を溜め込んで塩分濃度を下げようとします。

それが、むくみになる可能性もあります。外食ばかりだとどうしても塩分を多く摂りがちです。また、自炊の場合でも、加工食品には精製された塩分が多めに含まれていますので、表示を確認してから使ってください。

4-3.アルコールは飲みすぎない

ビール、ワイン、お酒など、アルコール類を飲むと、体の血管が広がって一時的には血行がよくなるのですが、喉が乾くので水分を多く摂ることに。

また、アルコールのつまみは基本的に塩分が高め。そのため、アルコール自体はもちろん、アルコールを飲む環境も、むくみをまねきやすくなります。

4-4.体を締め付ける服は避ける

体を締め付けるものは、血行を妨げます。特に、体の中心部を覆うブラジャーやガードルなどには配慮しましょう。

手足など、もともと血行が悪くなりがちな部分にも影響します。自分のサイズにあった下着を身につければ、むくみを軽減する助けになります。

4-5.体を冷やさない

体が冷えると、血行が悪くなりむくみやすくなります。

特に、足はむくみやすいので足首からふくらはぎを冷やさないことが重要になります。レッグウォーマーを持参したり、薄手のストールを常備して、常に体は冷やさないように意識しましょう。

また、足が冷えたと感じた日は湯船に浸かって体を温めるか、時間がない時は足湯をして冷えを解消してから就寝しましょう。

5.まとめ

むくみに悩んでいる人は、かなりの数の人がいます。

その原因は塩分の摂り過ぎや、運動不足による血行不良が主な原因です。すぐに解決したい場合は足を動かしたり、足を上げることで、血行の流れを良くして解消することができます。

また、むくみの予防のために普段から運動したり、塩分やアルコールの摂り過ぎには注意するようにしましょう。