皆さんはポリフェノールを積極的に摂っていますでしょうか。フレンチパラドックスをきっかけに、その健康効果が知られるようになりました。また、30~60代の女性を対象にした調査では、実年齢より10歳ほど若く見られる方の3人に1人は、ポリフェノールを意識して摂取していると回答しました。(ポリフェノールとココアに関する健康意識調査)健康以外に、美容に対してもポリフェノールが注目されていることが分かりますね。緑茶、ワイン、チョコレートなどの食品や、今ではサプリメントで手軽に摂取することもできます。そんな中でポリフェノールを摂りすぎるとどうなるのか不安になったことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、ポリフェノールを摂りすぎるとどうなるのか、推奨されている量や、食品、サプリメントなどから摂るうえで気を付けたいことをご紹介します。
目次
1. ポリフェノールを摂りすぎると悪影響を及ぼす可能性がある
まず、ポリフェノールを摂りすぎるとどうなるのか紹介します。サプリメントでポリフェノールを摂る時は特に注意が必要です。
1-1. バランスよく食べることが大切
どんな食べ物、飲み物でも食べすぎたり、飲みすぎたりすると、どんなに健康に良いと言われているものでも、体に悪影響を及ぼす可能性があります。ポリフェノールも、その他の食べ物、飲み物と合わせてバランスよく食べることが大切です。ポリフェノールの1日の摂取量の上限は設けられていませんが、目標摂取量は、1,000mgと言われています。2章では、各商品のポリフェノール量を紹介していますので参考にしてみてください。
1-2. サプリメントで摂取する場合は目安量を守る
普段の食事であれば、ポリフェノールを摂りすぎることはほとんどないかと思いますが、注意していただきたいのはサプリメントを飲む場合です。粒のものが多いため、簡単に摂取することができますが、その反面、健康に良いと思って何粒も飲んでしまうと、摂りすぎになってしまう可能性があるので、商品に記載の目安量を守るようにしましょう。
2. 各食品のポリフェノール量
先ほど、ポリフェノールの推奨摂取量をご紹介しましたが、どの食品にポリフェノールがどのくらい含まれているのかご存知でしょうか。ここからは、ポリフェノールが含まれているとしてよくイメージされる食品に、実際にどれくらいの量のポリフェノールが含まれているのかご紹介します。
食品名 |
100gあたりのポリフェノール量 |
赤ワイン |
230 |
コーヒー |
200 |
緑茶 |
115 |
紅茶 |
96 |
トマト・野菜ジュース |
69 |
ココア |
62 |
ウーロン茶 |
39 |
豆乳 |
36 |
大豆 |
15 |
ブドウ |
12 |
よくイメージされる食品の中で、一番ポリフェノールを多く含んでいるのは赤ワインだということが分かります。しかし、赤ワインの素になっているブドウが下の方にいるのは意外ですね。これはポリフェノールが、色素であるアントシアニン類や渋みのもとになる成分なので、ポリフェノールの量で見ると、それらが抽出されたワインの方が多いのです。
3. ポリフェノールが含まれる食品を摂るうえでの注意点
これらの食品をたくさんの量食べたり飲んだりしても、ポリフェノールの摂りすぎは気にするほどではないかもしれませんが、それ以外のところで、影響が出てきてしまう可能性があります。ここからは、それぞれの食品のポリフェノール以外で気を付けていただきたい点をご紹介します。
3-1. 赤ワイン:アルコール
赤ワインだけでなくどのお酒にも言えることですが、アルコールが含まれていることにより、飲みすぎると肝臓に負担がかかってしまいます。また、直接赤ワインの影響ではないですが、赤ワインを飲むときに一緒にチーズやナッツを食べることが多いかと思います。赤ワインを飲む分、それらの食品も同じように食べると糖質や脂質の摂りすぎに繋がってしまいます。
3-2. コーヒー:カフェイン
コーヒーを飲み過ぎると、コーヒーに含まれるカフェインにより体に悪影響を及ぼす可能性があります。眠気覚ましに飲まれるイメージがあるように、カフェインの摂りすぎにより、神経が過剰に刺激され、眠りにくくなってしまったり、興奮状態になってしまったりすることもあります。
3-3. 緑茶や紅茶、ウーロン茶:カフェイン・タンニン・シュウ酸
実は緑茶や紅茶、ウーロン茶にもカフェインが含まれています。そのため、コーヒーと同じように飲み過ぎると同様の悪影響が出てしまう可能性があります。その他、シュウ酸と言われる成分が尿路結石のリスクを高めると言われています。日頃から馴染みのある緑茶ですが、飲み過ぎは避けるようにしましょう。
3-4. トマト:水分、カリウム
トマトを食べると体が冷えると言われています。レタスやきゅうり、なすと同じように、水分を多く含むことや、カリウムを多く含んでいることから、利尿作用がはたらき、尿と一緒に体内の熱も放出され体が冷えるのです。暑さの厳しい夏には、うれしいはたらきですが、食べすぎて体が冷えすぎるのも良くないので食べる量には注意しましょう。
3-5. 野菜ジュース:糖質
野菜ジュースを飲み過ぎても、健康に良いものだし問題ないと思われる方が多いかもしれませんが、実は糖質を摂りすぎてしまう可能性があります。スーパーやコンビニでたくさんの野菜ジュースが販売されていますが、中には紙パック1本あたり糖質量17gを超える商品もあります。ダイエット中や、糖質制限中の方は成分表示をチェックするようにしましょう。
3-6. ココア:糖質・脂質
ココアには2種類あり、純ココアと調整ココアがあります。純ココアには砂糖等が入っておらず、調整ココアには砂糖や乳製品が含まれています。そのため、調整ココアを飲みすぎると、糖質や脂質を摂りすぎて太りやすくなってしまいます。また、純ココアでも砂糖や牛乳を入れる場合は、同様に糖質や脂質を摂りすぎる可能性があるので、飲み過ぎに注意しましょう。
3-7. 豆乳、大豆:カロリー・ホルモンバランス
豆乳や大豆を過度に摂りすぎると、カロリーを摂りすぎてしまい太りやすくなってしまいます。また、大豆イソフラボンを過剰に摂取してしまうことにより、ホルモンバランスが崩れてしまう可能性もあります。しかしながら、豆乳や大豆は日本で昔から取り入れられてきた、栄養豊富で健康に良い食品です。普段の食事に取り入れる分には、食べ過ぎなど気にする必要はありません。
3-8. ブドウ :カロリー・糖質
ブドウは一粒が小さく、ついつい食べてしまいますよね。過剰に食べてしまった場合は、カロリーや、その甘味から糖質の摂りすぎに繋がりやすくなってしまいます。1日1房程度を上限に、食べる量には気を付けて楽しむようにしましょう。
4. まとめ
いかがでしたでしょうか。ポリフェノールは健康や美容に効果的と注目されており、積極的に摂取したいところですが、他の食品と同じように、バランスよく摂ることが大切です。特にサプリメントでポリフェノールを摂取する場合は、きちんと商品に記載の摂取量を守るようにしましょう。またポリフェノール以外の理由で、食品を食べすぎると起こる悪影響もご紹介しました。これからは、食べたり飲んだりした量を意識して、食べすぎたり飲みすぎているかもと思われた場合は、摂取量を調節してみてください。