2022年8月に確認・改訂しました。
食べ物でラーメンが一番好きという方は多いのではないでしょうか。しかし、気になるのがカロリー。高カロリーのイメージがついているラーメンのカロリーは如何ほどなのか?一般的なラーメンのカロリーから、さらにはトッピングやセットメニューまでラーメンに関わるカロリーをまるっとご紹介していきます。
1.ラーメンの一杯のカロリーランキング
まずは一般的なラーメンのカロリーを見ていきましょう。合わせて糖質もチェックしてみました。
1-1. 中華麺のカロリー
まず、ラーメンに使われている中華麺のカロリーからご紹介します。一般的にラーメン一杯あたりの麺の量は、茹でる前で180g、茹でた後は280gです。1-2からのラーメン全体のカロリーを見ると、半分以上を麺のカロリーが占めていることが分かります。
1-2. 一般的なラーメンのカロリー
しょう油ラーメン(479kcal)
味噌やとんこつのラーメンと比べ、しょう油ラーメンのカロリーはやや低め。少なくなる理由は背油です。油は100gで約1000kcalと非常に高カロリーですので、背油でこってり味に仕上げているものについてはカロリーも高くなります。
とんこつラーメン(500kcal)
とんこつラーメンは油が多く、高カロリーなイメージがありますが、他と比べ1杯(150g)あたりのカロリーはそれほど違いはありません。とんこつラーメンは「豚骨ベース」なので、当然カロリーも上がりますが、麺自体が細麺で量も多くないため、低くなるのです。ただし、油の量がカロリー量に大きく影響が出るので、こってりしているほどカロリーは多めになります。
味噌ラーメン(507kcal)
味噌ラーメンはカロリー自体はそれほど多くありません。ですが、味噌ラーメンで気を付けたいのがトッピング。コーン、バターなどのトッピングによりさらにカロリーが上がるので、ベースは低くても注意が必要です。
塩ラーメン(469kcal)
しょう油と同じく比較的低めのカロリーである塩ラーメン。そのため、気になるのはトッピングや油です。塩ラーメンはそれほどたくさんのトッピングをつけるイメージはありませんが、チャーシューの枚数が多い、大きいチャーシュー、背脂が入っているタイプは要注意。背脂は小さじ1杯でも38kcalもあります。
つけ麺(664kcal)
つけ麺も一般的に知られるようになっていますが、カロリーは最も高い部類。その理由は麺の量です。ご紹介しているラーメンは普通に注文すると1玉ですが、つけ麺の場合多くは1.5玉が出てきます。そのため、ハイカロリーな原因は炭水化物の量で、ここにさらにトッピングが付くとカロリーは跳ね上がります。
1-3. 家系、二郎系のラーメンのカロリー
次にラーメン好きな方なら知らない人はいない、家系、二郎系のラーメンのカロリーをご紹介します。
1-3-1. 家系のラーメンのカロリー
家系ラーメンとは、豚骨や鶏ガラから取った出汁に醤油のタレを混ぜた「豚骨醤油ベース」のスープ、太い中華麺と鶏油に、ホウレンソウ、チャーシュー、海苔のトッピングで構成されている濃厚なラーメンです。(Wikipediaより)
お店によって変わりますが、家系ラーメン1杯当たり(並盛)のカロリー量は約800kcal前後です。一般的なラーメンと比較すると1.5倍近くにもなります。
家系ラーメンについてはこちらの記事で詳しく説明していますので、参考にしてみてください。
1-3-2. 二郎系のラーメンのカロリー
二郎系ラーメンとは麺が極太の「わしわし麺」、丼には麺を覆い尽くすほどモヤシ等の野菜が山盛り、そしてニンニクや背脂などのトッピングを任意に選べる、といった要素をおおむね共通の特徴としています。「ラーメン二郎」がこのようなスタイルのラーメンの開祖と位置づけられています。(weblio辞書より)
そんな「ラーメン二郎」のラーメンのカロリーは公表されていませんが、推定1600kcalと言われています(JCASTニュース)家系ラーメンも一般的なラーメンよりカロリーが高めでしたが、ラーメン二郎のカロリーはその約3倍となっています。
1-4.その他ラーメンのカロリー
上記程一般的ではありませんが、良く食べられるラーメンについても調べてみました。
台湾ラーメン(490kcal)
最近食べる方も増えた台湾ラーメン。カロリーについては醤油ラーメンと同じくらいですね。ただし、ここでは台湾ラーメンで有名な「味仙」のカロリーを参考にしており、麺の量がやや少な目であるという理由もあるようです。他の台湾ラーメンは麺の量によってはもう少し高いかもしれません。
チャーシューメン(783kcal)
群を抜くハイカロリーの理由はもちろんチャーシュー。チャーシューの大きさにもよりますが、1枚(0.3g)で173kcalと圧倒的ボリューム。そのため枚数が増えれば増える程、そのカロリーは激増していきます。
五目ラーメン(660kcal)
片栗粉でとろみをつけた五目ラーメンも一般的なラーメンに比べるとハイカロリー。食材もさることがら、片栗粉のカロリーも高いので、高い数値になっています。
担々麺(796kcal)
ひき肉をたくさん使うため、その分のカロリーが上積みされる担々麺は当然高カロリー。油が多い事も高い一因です。担々麺は野菜も少な目なので、ハイカロリーへの対策としてもやしなどの野菜から食物繊維をとるのがオススメです。
2.トッピング・セットメニューのカロリー
ご覧いただいたように一般的なラーメンについては、それほど多くないという印象だったかもしれません。確かに500kcal前後のカロリーならば、1食分のカロリーとしては問題ありませんね。ですが、カロリーで問題となるのはそのセットメニューや、トッピングなのです。その具体的な数値を見ていきましょう。
まずはトッピングです。人気ランキング上位のものを調べてみました。また、大盛や替え玉も合わせて調べています。
2-1.トッピングのカロリー
やはり麺を追加するとカロリーが大幅に増えるのが分かります。チャーシューも1枚で相当な量ですね。一方トッピング自体は大したカロリーにはなっていません。次にセットメニューです。加えてアルコールも表示しています。
2-2.セットメニューのカロリー
やはりライスやチャーハンなどの炭水化物はかなり高めです。また、餃子は皮+油により非常に高い数値になっています。アルコールは3杯飲むとラーメンのカロリーを超えてしまいますね。
2-3.ラーメンセットのカロリー例
では実際に頼んだ時にどれくらいのカロリー量になるか、具体的に計算してみました。
しょう油ラーメン+半チャーハン+餃子
479kcal+332kcal+346kcal = 1157kcal
とんこつラーメン+替え玉+生ビール1杯
500kcal+281kcal+200kcal = 981kcal
味噌ラーメン+大盛+チャーシュー
507kcal+169kcal+172kcal = 848kcal
ありそうな例を挙げてみましたが、やはりセットメニューやトッピング、アルコールを含めると簡単に1000kcal前後になってしまいます。元々カロリーが高い担々麺などの場合にはセット次第で1500kcal近くになってしまうかもしれません。
4.カロリーを抑えるラーメンの食べ方
ではどのようにラーメンを食べればよいのか、ラーメンを食べながらできるだけカロリーを減らすための方法をお伝えします。これを守ることで、上手にラーメンライフが送れるようになるはずです。
4-1.背脂の少ないラーメンを選ぶ
前述していますが、油のカロリーは100gで1000kcal前後あり、カロリー増加の大きな一因です。ですので、こってり系よりもあっさり系のものを選んだ方がカロリーが少なくなります。また、とんこつラーメンよりもしょう油ラーメン・塩ラーメンの方が油は少なくなります。
4-2.セットメニューは頼まない
2章でも説明したようにセットにすることで、カロリーが倍増します。カロリーに注意しているのであれば、食べたいラーメン以外のものは抑え、次回のラーメンのカロリー貯金としましょう。
4-3.大盛と替え玉は頼まない
炭水化物である麺の大盛と替え玉はカロリー増加の元です。替え玉に至っては1.5倍にもなってしまいます。満腹感を満たすためには卵などのたんぱく質でフォローするようにしましょう。
4-4.もやしやキャベツをトッピング
野菜をトッピングすることで満腹感を高めるとともに、野菜に含まれる食物繊維には糖の吸収を抑える、といった効果も。ラーメンと合わせると肥満予防対策にもつながるので、カロリーも少ないもやしやキャベツのトッピングを加えるのがオススメです。
4-5.ラーメンを食べる日は炭水化物を控える
ラーメンを思いっきり食べたいのであれば、ラーメン以外の1日の食事量を極力抑える、という方法もあります。下記サイトでおおよその1日のカロリー消費量を知る事ができますので、確認してみてください。
参考:そもそも、あなたが1日に必要なカロリーって?/JOYFIT
1日に食べたカロリー量が計算された数値より少なければ、カロリーコントロール上は問題ないことになります。そのため、食べたいラーメンのカロリーに応じて他の食事のカロリーを制限する方法です。
スープのカロリーは多くない
ラーメンのスープについては残した方が良い、というのは良く聞く話ですが、カロリーとしてはそれほど大きな問題にはなりません。実際に残りのスープとしては30~50kcalですので、100gで300kcal近くもある麺を制限した方が効果的です。
ですが、健康面で考えると「スープは残した方が良い」ということになります。その理由は塩分。麺を食べた後のスープには多くの塩分が含まれているからです。スープはできるだけ残した方がより健康的なのは間違いありません。
5.ロカボ・低糖質ラーメンを頼む
最近ではロカボ(ローカーボ)が流行しているので、低糖質・低カロリーのラーメンを提供するお店も出るようになりました。ではどのように低カロリーを実現しているのか、その理由は麺を工夫しているケースが見られます。
5-1.こんにゃく・豆腐麺
麺を小麦粉からではなく、こんにゃくや豆腐ベースで作る麺を使用したラーメンです。やはり通常の麺とは食感や味ともにやや違いを感じますが、スープは同じものなので、低カロリーでラーメンを楽しむことができます。その一例をご紹介します。
麺屋 武一 秋葉原店
「麺屋 武一 秋葉原店」さんは濃厚な鶏白湯スープが売りのラーメン店。通常のラーメンをこんにゃく麺に変更することができます。こんにゃく麺であればカロリーは1/10と、劇的に変わります。
5-2.ロカボ麺
お店オリジナルの製法で低カロリー・低糖質を実現した麺を使用するケースです。オリジナルなので、素材やカロリーの減り方はお店ごとに異なります。
一風堂ルミネエスト新宿店(1/2風堂)
その名の通り「1/2(2分の1)」をコンセプトにした一風堂。麺の量が半分、そして糖質の量が半分の「糖質1/2麺」を提供しています。麺は「とんこつ豆腐」も選べますが「糖質1/2麺」を食べれるのはこのお店、2分1風堂だけになります。
5-3.麺なし
もはやラーメンではないかもしれませんが、麺なしラーメンもあります。提供するお店の一つが辛うまラーメンでお馴染みの「蒙古タンメン中本」。ガッツリ系のイメージがありますがロカボ(糖質制限)にもしっかり対応してくれてます。麺半分や1/3など麺の量も調整できるようなので、ロカボ中の方にはオススメのラーメン店です。
5.自宅でできる低カロリーラーメン
カロリーに注意しながらラーメンを食べたい!というときは、自分で自宅で作れば自由自在。最近では家庭用の市販のロカボラーメンもとっても美味しくなってきています。どのようなロカボラーメンがあるのか、見ていきましょう。
5-1.ロカボカップ麺
コンビニなどでも見かけるようになったロカボカップ麺。見た事がある方も多いのではないでしょうか。
カップヌードルnice
引用:カップヌードル コッテリーnice/日清
カップ麺の定番、カップヌードルシリーズからもロカボ商品が発売されています。名前の由来、コッテリーには薄味が定番のロカボ麺のイメージを覆し、こってりさを追求した日清の思いが現れています。ロカボに相応しく、カロリーは驚きの176kcal、糖質は34.8gとなっています。
5-2.ロカボ麺
引用:糖質0麺/株式会社紀文食品
こちらは麺のみのご紹介ですが、株式会社紀文食品から販売されている「糖質0麺」です。その名の通り糖質が0で、カロリーも14~15kcalとかなりの低さ。その理由はこんにゃくとおからパウダーで作られた麺。どうしても癖が残りやすいこんにゃくの臭みを独自の製法で抑え込んだ、味よし健康よしのオススメロカボ麺です。ただし、ラーメンにする場合にはスープがないので別途作る必要があります。
5-3.ロカボとんこつラーメン
引用:低糖質とんこつラーメン/武内製麺
食品通販を展開する武内製麺所さんがつくったおいしい低糖質麺とメーカー共同開発の特注豚骨スープのセット。 本場博多っ子も認める濃厚豚骨スープに糖質カットを感じさせないプリっとした細麺が良く絡みます。また、作り方、食べ方をYouTubeで公開しています。
6.まとめ
ラーメン自体のカロリーはそれほど多くなくても、麺増量やセットメニューによって大きくカロリーが上がることが分かったと思います。ですので、カロリーコントロールをしながらラーメンを食べるためにご紹介したことを実践してみてくださいね。