糖質制限中もシチューを食べたい!低糖質シチュー作りで知るべきコツ

改訂日:21/4/9

時たまやってくるシチューを食べたい欲求。シチューは甘味のあるルーに柔らかい野菜やお肉たくさん入っていてとっても美味しいですよね!でも糖質制限中の方にとっては「かなり糖質が高そう・・」と気になるところ。そこで、今回はシチューの糖質量のご紹介と、制限中でも気にならない低糖質でシチューを作るコツをご紹介していきます。料理や食材に悩みがちな糖質制限中の食事にぜひ取り入れてみてくださいね。

1.一般的なシチューの糖質量

シチューは大きく分けて、クリームシチューとビーフシチューの2種類があります。そこで、まずはそれぞれ市販のルーを使ったシチューを例に取り、食材も含めた1皿単位の糖質量を見ていきたいと思います。市販品のルーの糖質量にはそれほど差がないので、他商品もおおよそ近い数字です。

1-1.クリームシチューの糖質量は1人前約23.4

今回は有名なハウス食品の「北海道シチュー」を例に調べてみることにしました。下図が参考の食材なので、これを元に1皿分の糖質量を調べてみます。

参考:90g 北海道シチュー <クリーム>

 ※シチューの糖質量は栄養成分表示の炭水化物の数値を参考。

各食材を合計した数値は約23.4g、これが一般的なシチューの1人前の糖質量になります。これはご飯に換算すると茶碗半分程度の糖質量なので、主食ならギリギリOKですが、おかず1品としては糖質は高めになっています

1-2.ビーフシチューの糖質量は1人前19.2

次はビーフシチューの例としてハウス食品の「ビストロシェフ ビーフシチュー」について見てみます。下図が参考の食材なので、これを元に1皿分の糖質量を調べてみます。

参考:パッケージ表示詳細:170g ビストロシェフ ビーフシチュー

各食材を合計した数値は約19.2g、これが市販の一般的なビーフシチューの1人前の糖質量になります。クリームシチュー同様に、やはりおかず1品としては高めの糖質になっています。

2.シチューの高い糖質量はルーと野菜の種類が原因

クリームシチュー、ビーフシチューは共に高めの糖質になっていますが、この原因はルーと野菜によります。ルーが7.5~8gの糖質量、さらにじゃがいもなどのイモ類は糖質が高めなので、それらがシチューの多くの糖質を占めています。

肉については牛、鶏、肉などはご覧の通り、1g程度とほとんど糖質がありません。つまり、ルーと野菜の2点に注意すればシチュー全体の糖質を下げることができる、というわけです。意識したいのは野菜です。健康に良さそうといってたくさん入れると、全体の糖質量が増えてしまいますので、なるべく低糖質な野菜を選ぶことがポイントになります。

3.シチューに入れたい低糖質野菜

野菜は種類によって糖質量が大きく違います。入れる具材によってシチュー全体の糖質量が変わるので、なるべく糖質が少ない野菜を入れるようにしてくださいね。ここではシチューによく使われる食材を選んで、糖質量で評価をしてみました。

イモ類は糖質が高めなので、なるべく避けたいところですね。対してはほうれん草などの葉物やきのこ類などは糖質が低めなので、積極的に入れていきたい食材です。

4.ルーをなるべく低糖質にするために

野菜だけではなく、ルーもシチューの糖質が高くなる原因ですその理由は原料にホワイトソースを使用しているため。ホワイトソースは、糖質が高めな牛乳や生クリーム、小麦粉など、様々な原料を使っているので、どうしても高糖質になってしまいます。そこで、ソースはルーを使用せず、代用として低糖質なソースを作ってみましょう。

一般的なルーは次のもので代用します。

・無調整豆乳50ml

・生クリーム50ml

・クリームチーズ50g

・粉かんてん

・塩こしょう 少々

・コンソメ 1

とろみをつけるポイントは粉かんてんで、糖質は0g!小麦粉のかわりとしては非常に優秀な食材です。合計の糖質量は1人前5.75gなので、1章の市販のルーと比べると2g近く下げることができます。

無調整豆乳、生クリーム、そしてクリームチーズをボウルなどで良く混ぜます。クリームチーズは溶けにくいので、後から鍋に入れても構いません。それから、コンソメを1個と一緒に鍋に入れ、クリームチーズをしっかり溶かしながら焦げ付かないように混ぜます。しっかりと混ぜ、煮立ってきたら弱火にして、3分ほど混ぜながら煮て、かんてんを小さじ1杯程度入れれば完成です。

シチューをおいしくする低糖質な隠し味

チーズ

チーズも意外と低糖質で、濃厚さとコクが深まります。チーズは材料を煮込み終わってから入れてください。ですが、種類によっては糖質がやや高めのものありますので、種類については下の記事でチェックしてみてくださいね。

バター

バターは100g中0.2gと非常に低糖質。バターを入れることで、今までのクリームシチューがさらにまろやかになります。シチューをすくったときにわかるくらい、ドロっとした感じになります。

昆布茶

昆布茶をシチューに入れるなんてなかなか想像がつきにくいかもしれませんね。和風の料理で隠し味で入れることが多いですが、洋食にも合います。昆布ダシがきいていて深みが増します。

白ワイン

白ワインを加えることで、クリームシチューにある粉っぽさを消して、さらに食べたときにワインの風味が出ておいしさが増します。

5.糖質制限中に嬉しいシチューのメリット

5-1.不足しがちな栄養素を補給しやすい

シチューの良いところは色んな種類の野菜を入れて美味しく食べられること。糖質制限中は炭水化物がないので、どうしても栄養が偏りがちですが、シチューに混ぜることで、ダイエット中でもバランスよく栄養を摂取することができます。

5-2.入れる食材でダイエット効果をアップ

2章で取り上げた取り上げたい野菜には、糖質だけでなくダイエットをサポートする効果がたくさんあります。特に「積極的に取りたい食材」からダイエット効果を見てみましょう。

ほうれん草

ほうれん草はビタミンが豊富で、中に含まれるビタミンB1は糖質をエネルギーに変える働きがあります。さらにビタミンB2は脂質をエネルギーなどに変える働きも持っています。

ブロッコリー

ブロッコリーが持つ、スルフォラファンという成分が、抗酸化物質の生成を促し、細胞分裂、新陳代謝を上げる効果が期待されています。また、食物繊維の含有量も多いので、お通じ対策につながります。ブロッコリーに含まれる食物繊維は不溶性(水に溶けづらい性質)で、腸内で水分を吸収してカサを増します。その結果、腸のぜん動運動が促されて、お通じを促進してくれます。

しめじ

ビタミンB2がしめじには豊富に含まれていますが、このビタミンB2には脂肪の代謝を助ける役割があり、ダイエットのサポートをしてくます。

しいたけ

しいたけに含まれる「エリタデニン」というマッシュルーム特有の成分は、コレステロールの代謝を促進する効果があり、ダイエットをサポートしてくれます。

6.まとめ

シチューの場合、ルーは自作でも市販でもある程度は避けられないので、最大のポイントとなるのは野菜です。野菜の糖質をどれだけ下げられるかが、低糖質シチューを作る上では注意する必要があります。

特に糖質が高く、定番の具材であるイモ類や玉ねぎはできる限り避けて、ブロッコリーやきのこ類でまとめることがカギになります。ぜひ、シチューも糖質が高いからと諦めないで、工夫して食べてみてくださいね